耳をすませば

さっき、テレビで「耳をすませば」がやってた。
中1のとき、りぼんで柊あおいの「耳をすませば」を読んだ。前編後編の2回だったか3回だったか夏に掲載された短編だった。そのときの主人公は私と同い年だった。
私は小学生のときは用賀ですごして、中学生になるときに多摩に引越したのだけれど、その多摩はまさにあの「耳をすませば」の舞台で、主人公は私が通っていた中学に通っていた設定らしい。それはうわさではきいていたけど都内一生徒の平均偏差値の低かった(先生が私にこっそり教えた)ヤンキーだらけの公立中学がまさかジブリ作品の舞台だなんて。ヤンキーが窓ガラス割りまくるから、窓はガムテープでベニヤ板がはられていて暗かった。美術室とかコンピューター室がある校舎の床はタバコで真っ黒。通っただけで全身タバコくさくなった。先生たちが休み時間に毎日掃除してたけど、追いつかなかった。校内バイク暴走やら暴力沙汰、裏山放火などで警察がたくさん押し寄せてはしょっちゅう授業中断してた。偏差値と比例して、都内一、親の平均所得が低い学校だったと思う。学校の周りの団地は都営が集中していた(もう少し分散しろよ、と思った)。やっぱし、そういうもんなのかなーと子供心にも思っていた。
今日、全部はみてないけどとびとびで見てたら、あまりにも、私の地元が舞台だった。いろは坂やら給水塔やら愛宕神社やら愛宕山やら貧乏団地やら。それ以外にも私しか知らないはずだと思っていた場所が、でてきた。私しかしらないが、みんな知ってる・・だった。原作漫画とは舞台が違うと思う。
思いつきのロケハン程度じゃあそこまではできないと思う。驚愕。
あの映画のスタッフの中にあそこで過ごした人間がいたのだろうか。なにしろあそこは多摩ニュータウンなので、昭和40年代後半にできはじめた歴史の浅い場所。私が引っ越したときにもまだ団地が建設途中で、建設予定の拓かれただだっぴろい空き地があって、近所の三歳男児といっしょに毎日ビニール袋いっぱいにだんご虫を拾っていた。しかも主人公が住んでた愛宕山裏のあの団地は低所得者むけの都営住宅。まさかあそこが舞台で「カントリーロード」はないだろに。(あ、初恋の記憶があそこを「カントリーロード」にしたてたってことかも?乞田川がやたら立派な川だったしな)そしてカントリーロードの日本語訳の人の名前が「麻実子」って名前だった。縁のある映画だな。カントリーロードといえばノセ君が自作の詩で歌ってたのを思い出した。